【フォーマル着物】種類と特徴(黒留袖・色留袖・訪問着・伊達衿・紋・TPOなど)
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当ブログはカジュアル着物向けのものです。
フォーマル着物については、カジュアル着物と区別がつきやすいよう、基礎知識的な内容を記載しています。
着物に関わるものの解釈およびTPOは、流派や地域、個人の考え方によって異なる場合があります。
様々な解釈がありますので、自己責任のもと参考程度にお役立て下さい。
もし商品など購入される場合は自己責任でお願いいたします。当ブログは一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。
※アレルギーをお持ちの方は、着物や帯、小物などに使われている素材をしっかり確認し、ご自身に合ったものを選びましょう。
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【フォーマル着物】種類と特徴
”格” への意識が強い
フォーマル着物は格への意識が顕著に見られます。
着物の格によって着用シーンが異なるのも特徴です。
また主催者側とゲストとの関係にも、格の配慮が必要に。
主催者側は、その場において格高め装いでゲストをお招きします。
ゲストは主催者側より格を控えて(下げて)装うのがマナーとされているようです。
とくに結婚式やパーティなどで、そのような配慮を求められることがあります。
決まり事をできるだけ遵守
カジュアル着物は個人の楽しみで着られることが多いので、比較的 自由な着方が許されますが…
フォーマル着物は礼装にあたるので、
無理のない範囲で決まり事を守ることが求められる傾向です。
絵羽模様のある着物も
絵羽模様(えばもよう)とは、一枚の絵のように描かれた模様のこと。
模様が縫い目で途切れず、つながっているのが特徴です。
黒留袖、色留袖、振袖、訪問着…
主にこれらの着物で見られます。
主に ”袋帯” を合わせる傾向
フォーマル着物には、主に礼装用の ”袋帯” を合わせる傾向があります。
※おしゃれ用といわれる ”しゃれ袋帯” は、改まった感のあるフォーマルシーンには不向き。
着物の種類や着用シーンによっては、セミフォーマル向けの名古屋帯を合わることもあるようです。
絹またはポリエステルが多い
使われている素材の多くは、絹(正絹)またはポリエステルが多い印象です。
夏は「絽(ろ)」の傾向があります。
長襦袢の色に配慮しよう
フォーマル着物の中には、襦袢の色に決まりごとがあるものも。
黒留袖・5つ紋付きの色留袖・喪服の長襦袢の色は ”白” 必須です。
そのため、その他のフォーマル着物には白の襦袢を控える考え方もあります。
とはいえ人によっては、白はフォーマル着物全般OKという解釈も。
個人的には…
その他のフォーマル着物には、ぼかし色・淡い色系の襦袢を合わせたほうが無難かなと思っています。
また襦袢は長襦袢がベストですが、長襦袢仕様のうそつき襦袢でもいいかなと思います。
ちなみに夏の襦袢はカジュアル〜フォーマルまで白で構わない傾向です。
※フォーマルなら白の「絽」を。
カジュアル用を合わせない
襦袢をはじめ、帯揚げ&帯締め、半衿、足袋、草履…
などの小物等も、着物の格や着用シーンに合わせて選びます。
おもに色に配慮して選びましょう。
半衿・足袋は白色を。
柄物は主にカジュアル用なので、控えた方が無難です。
履物も草履で、下駄はNG。
黒留袖(くろとめそで)
| 着用シーン(TPO) |
フォーマル 結婚式:新郎新婦の母親・仲人・既婚の親族(近親者) |
|---|---|
| 特徴 |
既婚女性の第一礼装 比翼仕立て 裾に絵羽模様 |
| 格 | 第一礼装 |
| 紋(家紋) | 染め抜き日向5つ紋(必須) |
| 素材 |
正絹(絹) など |
| 合わせられる帯 |
礼装用の袋帯(留袖向きのもの) ※しゃれ袋帯NG |
| 合わせる長襦袢 | 白 |
※比翼仕立て:衿・袖口・振り・裾まわりに別布をつけて、重ねて着ているように見せる仕立てのこと。
※絵羽模様(えばもよう):一枚の絵のように描かれた模様のこと。模様が縫い目でつながっている。
既婚女性のすごく格の高い着物
既婚女性の第一礼装のため、最も格上といえそうなフォーマル着物です。
主な着用シーンは結婚式。
新郎新婦の母親、仲人、既婚の親族(近親者)が着用します。
友人・同僚の立場で着ることはできませんので、ご注意ください。
長襦袢・半衿・足袋は ”白” 必須
長襦袢、半衿、足袋は白色を、
小物は金・銀・白の礼装用を合わせます。
末広という礼装用の扇子も必要です。
帯は金銀糸入りの錦織・佐賀錦など、留袖向きの格調高い袋帯を合わせます。
色留袖(いろとめそで)
| 着用シーン(TPO) |
フォーマル〜セミフォーマル ※紋の数によって着用シーンが変わる |
|---|---|
| 特徴 |
黒地以外の留袖 未婚、既婚問わず着られる 紋の数で格が変わる 裾に絵羽模様 |
| 格 |
5つ紋付:黒留袖と同格 3つ紋&1つ紋付:準礼装 |
| 紋(家紋) |
5つ紋 3つ紋 1つ紋 |
| 素材 |
正絹(絹) など |
| 合わせられる帯 |
5つ紋付:礼装用の袋帯(留袖向きのもの) 3つ紋&1つ紋付:礼装用の袋帯 ※しゃれ袋帯NG |
| 合わせる長襦袢 | 白が無難 |
※絵羽模様(えばもよう):一枚の絵のように描かれた模様のこと。模様が縫い目でつながっている。
紋の数によって格が変わる着物
黒留袖と同じく5つ紋&比翼仕立てにすると、黒留袖と同格。
その場合は帯や小物等、着用シーンを含め、黒留袖に準じます。
3つ紋や1つ紋をつけて、準礼装として汎用性を高めた着方もできます。
※3つ紋はあまり付けない傾向。
振袖(ふりそで)
| 着用シーン(TPO) |
フォーマル 成人式や結婚式など |
|---|---|
| 特徴 |
未婚女性の第一礼装 絵羽模様 袖丈が長い |
| 格 | 第一礼装 |
| 紋(家紋) | 紋を入れられるが、無紋が主流 |
| 素材 |
正絹(絹) など |
| 合わせられる帯 | 振袖用の袋帯 |
| 合わせる長襦袢 | 袖丈の長い長襦袢(淡い色、ぼかし色など) |
※絵羽模様(えばもよう):一枚の絵のように描かれた模様のこと。模様が縫い目でつながっている。
訪問着(ほうもんぎ)
| 着用シーン(TPO) | セミフォーマル |
|---|---|
| 特徴 |
華やかな絵羽模様 胸・肩・袖・裾に模様がある |
| 格 |
準礼装 ※紋を入れると格が上がる ※紬の訪問着:略礼装向き(個人の解釈により異なる) |
| 紋(家紋) |
入れないことが多い ※入れるなら1つ |
| 素材 |
正絹(絹) ポリエステル など |
| 合わせられる帯 | 主に袋帯 |
| 合わせる長襦袢 |
淡い色 ぼかし色 ※白は賛否あり |
※絵羽模様(えばもよう):一枚の絵のように描かれた模様のこと。模様が縫い目でつながっている。
格高めの華やかな社交着
色留袖の次くらいに格高めの訪問着。
※3つ紋または1つ紋付きの色留袖は、訪問着と同格という解釈もあります。
改まった感のある準礼装シーンやパーティなどで着用されます。
付け下げ(つけさげ)
| 着用シーン(TPO) |
セミフォーマル〜キレイめカジュアル ※合わせる帯で着用シーンが異なる |
|---|---|
| 特徴 |
訪問着を簡略化した着物 訪問着より模様があっさり控えめ 模様が上向き |
| 格 |
訪問着より下、小紋より上 略礼装(紋入りで準礼装という解釈も) |
| 紋(家紋) |
入れないことが多い ※入れるなら1つ |
| 素材 |
正絹(絹) ポリエステル など |
| 合わせられる帯 |
袋帯 しゃれ袋帯 金銀入りの名古屋帯 名古屋帯(品のよいもの) 京袋帯 |
| 合わせる長襦袢 |
淡い色 ぼかし色 ※白は賛否あり |
訪問着を簡略化した着物
合わせる帯で着用シーンを変更できるので、着用範囲はわりと広めです。
訪問着で行くのは大袈裟かなというようなシーンにも重宝します。
詳しくは下の記事をご覧ください。
色無地・江戸小紋(紋付き)
| 着用シーン(TPO) |
紋(家紋)付き:セミフォーマル(紋付き) ※ |
|---|---|
| 特徴 |
無地感がある 主に一色染め 紋の有無でTPOが異なる 控えめ・シンプル |
| 格 |
紋(家紋)付き:セミフォーマル 紋(家紋)なし:おしゃれ着(カジュアル) |
| 紋(家紋) | 紋を入れるなら1つ紋が主流 |
| 素材 |
正絹(絹) ポリエステル など |
| 合わせられる帯(セミフォーマル) |
袋帯 セミフォーマル向きの名古屋帯 ※紋の有無で合わせられる帯が異なる |
| 合わせる長襦袢 |
淡い色 ぼかし色 ※白は賛否あり |
紋(家紋)の有無でTPOが異なる着物
紋(家紋)をつけることでセミフォーマルシーンに、
紋無しで品の良いカジュアルシーンで着られます。
紋をつけるなら1つ紋が主流です。
詳しくは下の記事をご覧ください。
紋(家紋)について
家紋(かもん)とは、主に家をあらわす紋章のこと。
フォーマルな着物につけられます。
着物の背・袖・胸あたりにあります。
紋の種類および紋の数によって着物の格が変わります。
紋の数が多いものほど格が高い傾向です。
紋には様々なデザインがあり、考え方も多様で複雑。
紋を入れるなら、信頼のおける呉服屋さんや着物専門店で相談しながら決めた方がよさそう。
| 紋(家紋)の種類 |
染め抜き紋(日向・陰) 縫い紋 ※略式 |
|---|---|
| 5つ紋を入れられる着物 |
黒留袖 比翼仕立ての色留袖 (色無地) ※非常に稀 |
| 3つ紋を入れられる着物 |
色留袖 色無地 ※3つ紋は少なくなってきている様子。 |
| 1つ紋を入れられる着物 |
色留袖 色無地 江戸小紋 |
| 紋を入れない傾向の着物 |
振袖 訪問着 付け下げ ※紋を入れることもできるが、入れないことが多い |
伊達衿(だてえり)について
黒留袖・比翼仕立ての色留袖・喪服にはつけない
黒留袖は比翼仕立てになっているので、伊達衿を付けません。
※比翼仕立て:衿・袖口・振り・裾まわりに別布をつけて、重ねて着ているように見せる仕立てのこと。
同様に比翼仕立てになっている色留袖にも付けません。
※比翼仕立てになっていない色留袖はつけられる。
喪服は悲しみが重なるのを避ける意味合いで、伊達衿を付けません。
華やかさ・お祝い感・きちんと感をUPしたいときに
伊達衿をつけるかどうかは ”好み” という見解もあれば、
“できるだけ礼装には付ける” いう意見もあります。
様々な考え方があるため一概にはいえませんが…
- 華やかさを足したいとき
- きちんと感を出したいとき
- お祝い感のあるシーン
そのような際につけるといいかもしれません。
華やかさを控えるお茶席では、あまりつけられないようです。
※流派や茶会の趣旨によって異なるので、一概にはいえません。
まとめ
| フォーマル着物の種類 |
黒留袖(くろとめそで) 色留袖(いろとめそで) 振袖(ふりそで) 訪問着(ほうもんぎ) 色無地・江戸小紋(紋付き) 付け下げ(つけさげ) |
|---|---|
| 特徴・留意すること |
多くは “染め” の着物 ”格” の意識が強い 決まり事をできるだけ遵守 絵羽模様のものも 紋(家紋)に留意する 伊達衿を付けることも 絹またはポリエステルが多い 主に袋帯を合わせる傾向 長襦袢の色に配慮する カジュアル用を合わせない |
フォーマル着物は、主に改まったシーンで着られる礼装の着物です。
着物それぞれに格があり、着物の格によって着用シーンが異なります。
礼装になるので、無理のない範囲で決まり事を守ることが求められる傾向です。
個々のフォーマル着物それぞれに固有の特徴もありますので、各々留意するとよさそう。
アレルギーをお持ちの方は、使われている素材をしっかりと確認し、ご自身に合ったものを選びましょう。
なお着物の解釈およびTPOは、流派や地域、人それぞれの考え方によって異なる場合があります。
こちらでご紹介したものは、あくまで1つの見解であり、一概にはいえません。
様々な解釈がありますので、自己責任のもと参考程度にお役立ていただけますと幸いです。






