着物

【素材別】着物の特徴と選び方まとめ|絹・ポリエステル・綿・麻・ウール

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着物を選ぶ際、種類やデザイン、色柄も大切ですが「素材」も考慮したいポイントの一つです。
素材によって着心地や着用する季節、ご自宅でのお手入れのしやすさや保管方法も変わってきます。
今回は、着物の仕立てに使われる主な5つの素材(絹・ポリエステル・綿・麻・ウール)について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
ご自身の体質やライフスタイル、着用シーンにぴったりな着物選びの参考にしてみてくださいね。

初回公開:2023年6月20日

※着物のTPOや解釈は地域・流派・個人で異なる場合があります。当ブログの情報のご利用や商品の選定・ご購入等は、自己責任にてお願いいたします。記事の最後に「注意事項」を掲載しておりますので、ご一読の上でお楽しみください。

絹(きぬ)

絹100%のものは「正絹(しょうけん)」とも呼ばれます。

フォーマル着物や紬(つむぎ)、小紋などの着物に使われています。

➡️ フォーマル着物(詳しくはこちら)
➡️ 紬について(詳しくはこちら)
➡️ 小紋について(詳しくはこちら)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
メリット ・しなやかな肌触り
・ほどよい光沢感と美しい風合い
・吸湿性・放湿性・保温性に優れる
デメリット ・摩擦に弱くデリケート
・水に濡れると縮みが起きやすい(水に弱い)
・日光や汗で変色しやすい
・家庭での洗濯が難しく、手入れに手間がかかる

優れた機能を持つが、手間とコストがかかる

吸湿・放湿・保温性に優れ、しなやかで上品な印象を与える「絹」。

優れた機能を持ち合わせていますが、デリケートでお手入れには手間がかかります。

一般的に家庭で洗うことは難しいため、汚れた場合は専門店へクリーニングに出すのが一般的な傾向です。

ベンジンを使うお手入れには注意が必要

「汚れたらクリーニングが必要」とお伝えすると、「自宅でベンジンを使って取ればいいのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、知識や設備がない状態での安易な使用は控えたほうが無難です。

なぜならベンジンは、消防法上の「第4類危険物(引火性液体)」に該当するからです。

引火性が高く、静電気や火気に十分注意した上で適切な換気が欠かせません。

また「第3種有機溶剤」にも指定されており、吸入による中毒リスクもあります。

さらに、汚れの性質によってはベンジンでは落とせないものもあり、万能ではありません。

取り扱いに注意が必要な薬剤ですので、安全面を考慮するなら、無理に自分で処理せず専門店にお願いするのが無難です。

ポリエステル(化繊)

ポリエステルは、着物でよく使われている化学繊維です。

普段着や街着といったカジュアル着物から、一部のフォーマル着物まで使用されています。

➡️ カジュアル着物(詳しくはこちら)
➡️ フォーマル着物(詳しくはこちら)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
メリット ・自宅で手入れがしやすい(洗えるものが多い)
・シワになりにくい
・水や摩擦に強い
・雨の日でも着やすい
・乾きやすい
デメリット ・吸湿性・吸水性が低く、蒸れやすい傾向がある
・乾燥する季節は静電気が起きやすい

手入れはラクだが、静電気や蒸れに注意

家庭で洗濯表示に従って洗えるものが多く、シワになりにくいため、他の素材と比べてもお手入れが手軽です。

初心者にも扱いやすい素材ですが、乾燥する季節は静電気が起きやすい面もあります。

また、水分の吸収しにくい性質のため、汗ばむ季節は蒸れを感じることもあります。

  • 💡 静電気を抑えた高機能素材も
  • 「東レシルック」など、なかには静電気を抑える加工が施された高級ポリエステル素材もあります。

  • 📌 吸水性・速乾性に優れた素材も
  • 「セオアルファ(セオα)」など、吸水性・速乾性にすぐれたポリエステル素材もあります。

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綿(めん)

木綿の普段着着物や、浴衣(ゆかた)などのカジュアル着物に使用されています

➡️ 木綿の着物(詳しくはこちら)
➡️ 浴衣について(詳しくはこちら)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
メリット ・吸湿性に優れ、ほどよい通気性もある
・静電気が起きにくい
デメリット ・シワになりやすい
・洗濯(水洗い)により縮みやすい
・染色方法によっては色落ちに注意が必要

家庭で洗えるものも多いが、縮みに注意

綿はご家庭で洗えるものが多く扱いやすい素材ですが、水を通すと縮みやすい性質があります。

購入時やお洗濯の際は、色落ちや縮み防止のためにも「洗濯表示」や「お手入れ方法」を必ず確認しましょう。

縮みが気になる場合は、専門店へクリーニングの相談をするのも手です。

また、反物からお仕立てをお願いする際は、あらかじめ縮みを軽減させる「水通し(みずとおし)」という加工を追加できる場合もあります。
※水通し加工を行っても、その後の洗濯で多少縮む可能性は残ります。

麻(あさ)

おもに夏のカジュアル着物や、浴衣(ゆかた)に使用される清涼感のある素材です。

➡️ 浴衣について(詳しくはこちら)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
メリット ・通気性が高く、風を通しやすい
・吸湿性・速乾性に優れている
デメリット ・シワになりやすい
・洗濯(水洗い)により縮みやすい(防縮加工品を除く)

風通しがよく涼やかだが、質感には好みがある

風を通すため、暑い季節でも涼やかに過ごしやすい「麻」。

特有の「シャリ感(張りのある質感)」により、さらりとした肌触りを感じられることもありますが、肌触りの好みは人によって分かれるところもあるようです。

家庭で洗えるものもあるが、縮みに注意

麻の着物や浴衣には、ご家庭で洗えるものもあります。

ただし、水を通すと縮みやすい性質もあるため、購入時やお洗濯の際は「洗濯表示」や「お手入れ方法」を必ず確認しましょう。
※あらかじめ防縮加工が施されている製品や、反物の段階で「水通し」を行ってから仕立てられたものは、洗濯時の縮みが軽微で済む場合もあります。

縮みが気になる場合は無理をせず、専門店へクリーニングを相談するのもひとつの方法です。

ウール

おもに普段着などのカジュアル着物に使用される素材です。

保温性に優れているため、おもに寒い冬や春先・晩秋などの肌寒い時期に着用されます。

➡️ ウールの着物(詳しくはこちら)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
メリット ・保温性に優れる
・型崩れしにくい(シワになりにくい)
・適度な吸湿性
デメリット ・虫の害にあいやすい
・黄色く変色しやすい
・洗濯(水洗い)により縮みやすい

寒さに強いが、虫の害に注意が必要

ウール着物は裏地のない「単衣(ひとえ)」仕立てが一般的ですが、保温性があるため寒い季節に重宝します。

ただし虫の害にあいやすいため、保管の際は防虫剤を活用するのが良さそうです。

また、ウールから他の着物(特に正絹)へ被害が広がる可能性もあるため、他の素材の着物とは分けて保管するほうが無難です。

  • 💡 防虫剤は1種類に統一を
  • 異なる種類の防虫剤を同時に使うと、化学反応を起こして、着物のシミや変色の原因になることがあります。防虫剤は1種類に統一しましょう。

洗濯すると縮む可能性も

洋服のウール製品と同じように、水を通すと縮んでしまう性質もあります。

ご自宅で洗えるよう加工されたものもありますが、ドライクリーニング推奨のものも多いため、購入時やお洗濯の際は必ず「洗濯表示」や「お手入れ方法」を確認しましょう。

まとめ

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
絹(正絹) ・しなやかな肌触り
・吸湿性・放湿性・保温性に優れる
⚠️ デリケート / お手入れに手間がかかる
ポリエステル(化繊) ・お手入れが楽(ご家庭で洗濯しやすい)
・シワになりにくい
・雨の日も着やすい
⚠️ 静電気が起きやすい / 蒸れやすい
綿(コットン) ・吸湿性に優れ、ほどよい通気性もある
・静電気が起きにくい
⚠️ シワになりやすい / 洗濯(水洗い)により縮みやすい
麻 ・乾きやすい
・通気性があり、風通しが良い
⚠️ シワになりやすい / 洗濯(水洗い)により縮みやすい
ウール ・保温性に優れる
・型崩れしにくい(シワになりにくい)
⚠️ 虫の害にあいやすい / 洗濯(水洗い)により縮みやすい

絹や綿、麻素材など、どの素材も一長一短でメリット・デメリットがあります。

いくら色柄が好みでも、着心地やお入れ方法が自分に合わないと、着にくさを感じてしまうかもしれません。

それぞれの特徴を考慮して、ご自身の体質やライフスタイルに合ったものを選べると良さそうです。

特に大切なのは、購入時やお洗濯の際に「洗濯表示」や「お手入れ方法」を確認すること。

ご家庭で洗濯できるものもありますが、縮むリスクがあることをあらかじめ理解しておきましょう。

お手入れに不安がある場合は無理をせず、専門店へクリーニングの相談をするのもひとつの方法です。

免責事項(注意事項)

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