着物の帯の基礎知識|種類と格・部位の名称・必要な小物まで分かりやすく解説

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着物に欠かせない重要な要素である「帯」。
帯には、袋帯や名古屋帯などの「種類と格」、全通や六通といった「柄付け」、さらに「織り」と「染め」による特徴の違いなど、押さえておきたい基本の知識があります。
この記事では、帯の基礎知識と各部位の名称をまとめました。
まずは全体のイメージを大まかに掴んで、帯を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

初回公開:2023年6月10日

※着物のTPOや解釈は地域・流派・個人で異なる場合があります。当ブログの情報のご利用や商品の選定・ご購入等は、自己責任にてお願いいたします。記事の最後に「注意事項」を掲載しておりますので、ご一読の上でお楽しみください。

帯の種類と格

よく知られている主要な帯は「袋帯」「名古屋帯」「半幅帯」などがあります。

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。
袋帯(ふくろおび)➡️ [詳細] ・改まったシーンで用いられる礼装用の帯
【格】高め
名古屋帯(なごやおび)➡️ [詳細] ・カジュアル、またはセミフォーマル用の帯
【格】袋帯より下
半幅帯(はんはばおび)➡️ [詳細] ・主にカジュアル用の帯
【格】低め(例外を除く)

その他には、洒落袋帯、京袋帯、兵児帯などがあります。

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。
洒落袋帯(しゃれぶくろおび)➡️ [詳細] ・おしゃれ用の袋帯(カジュアル向き)
【格】袋帯(礼装用)より下
京袋帯(きょうぶくろおび)➡️ [詳細] ・長さは名古屋帯、仕立ては袋帯と同じ帯
【格】袋帯と名古屋帯の中間くらい、または名古屋帯と同等
兵児帯(へこおび)➡️ [詳細] ・元は男性や子供用の帯
・近年は女性の浴衣の帯としても用いられる
【格】低め

着物より格下の帯を合わせない

帯の格は、着物と同格くらい(または着物より格上)を合わせる傾向があります。

少なくとも着物より格下の帯は合わせない方が無難です。

フォーマル着物は格に対する意識が強いため、より注意が必要といえます。

➡️ フォーマル着物とは(詳しくはこちら)

柄や金銀の入り具合によっても格が変わる

格調の高い柄や金銀糸入りのものは、格が高くなる傾向があります。

例えば「京袋帯」は、袋帯と名古屋帯の中間的な構造をもつため、格も袋帯と名古屋帯の中間くらいという考え方もあります。

とはいえ名古屋帯より格上かどうかは、柄や金銀の入り具合などによって異なります。

場合によっては、一般的な京袋帯よりも、金銀糸入りで格調の高い柄の名古屋帯の方が格が高くなることも。

このように、柄や金銀の入り具合によって格が変わる可能性があります。

➡️ 格調の高い柄とは(詳しくはこちら)

織り帯と染め帯

帯も着物と同じように、その作り方(製法)によって大きく「織(おり)の帯」と「染(そめ)の帯」の2つに分けられます。

フォーマル着物は「染め」がメインですが、礼装用の帯の多くは「織り」になるなど、着物と帯で格の考え方が逆になるのが特徴です。

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
織りの帯 あらかじめ染めた糸を使って、柄を織り出した帯

💡 糸を染める → 糸を織る → 織り柄の生地 → 仕立てる

染めの帯 織り上がった白生地に、染料などで色柄をつけた帯

💡 白生地を織る → 生地を染める → 染め柄の生地 → 仕立てる

  • 📌 主な白生地の種類
  • 染め帯の材料となる「白生地」には、以下のような種類があります。
    ・塩瀬(しおぜ)/ 縮緬(ちりめん) / 紬(つむぎ)など

礼装用の多くは織りの帯

袋帯をはじめとする礼装用の帯の多くは、織りの帯です。

ただし、博多織の帯(博多帯)や紬(つむぎ)の帯など、主にカジュアルなシーンで用いられる織りの帯もあります。

染め帯はどちらかというとカジュアル向き

染めの帯は、主におしゃれ用(カジュアル向き)の帯といわれています。

ただし、金彩を施した格調高い柄の染め帯は、セミフォーマルな装いに合わせる場合もあります。

「染め」と「織り」コーディネートはどうする?

「染めの着物には織りの帯」「織りの着物には染めの帯」という言葉があります。

そのため「織りの着物 × 織りの帯」や「染めの着物 × 染めの帯」の組み合わせを避けたほうが良いとされるケースもあるかもしれません。

一方で、カジュアルな装いにおいては以下のようなコーディネートで楽しむ場合もあります。

  • 紬(織りの着物)× カジュアル用の織りの帯
  • 小紋(染めの着物)× 染めの帯

このようなコーディネートを紹介している本や雑誌もあったため、カジュアルな装いにおいては、ある程度自由に楽しんでも良さそうです。

  • 💡 フォーマルシーンのコーデはどうなる?
  • フォーマルシーンでは、着物が「染め(訪問着など)」、帯が「織り(礼装用袋帯)」となるのが一般的です。

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帯の柄付け

帯は柄(模様)がどの範囲に入っているかによって、大きく3つのタイプに分けられます。

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。
全通柄(ぜんつうがら) 帯全体に柄が入っている
六通柄(ろくつうがら) 帯の約6割に柄が入っている
お太鼓柄(おたいこがら) ポイントとなる部分だけに柄が入っている(ポイント柄)

全通柄・六通柄・お太鼓柄

全通柄:柄出しに悩みにくく結びやすい

全通柄は、全体的に満遍なく柄が入っています。

どこを結んでも柄が出るため、柄の位置(柄出し)を細かく計算する必要がなく、帯結びの難易度が比較的低めです。

六通柄:表から見えない部分の柄を省いた仕様

六通柄は、帯全体の約6割に柄が入っているタイプです。

体に巻きつける1周目など、締めたときに表から見えない部分の柄を省いた仕様になっています。

袋帯で多く見かける仕立てであり、無地部分があることで帯が軽くなるので、締めやすくなるメリットもあります。

お太鼓柄:位置合わせ(柄出し)にコツが必要

帯を結んだときに、表に見える部分(お太鼓部分と前帯)だけにポイントとして柄が入っているタイプです。

全通や六通と異なり、体型や結び方に合わせて柄がきれいな位置に来るよう、柄出しの位置調整(合わせ)を行う必要があります。

覚えておきたい帯の各部の名称

帯の名称(各部位)

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。
・帯の巻きはじめの部分
・タレで作った帯結びの形をサポート
・半分に折って使用することが多い
て先 ・「て」の先端(端)の部分
たれ ・おもに帯結びのメインとなる形をつくる部分
たれ先 ・「たれ」の先端(端)の部分
帯の上線(うわせん) ・体に巻いた帯の上側のライン
帯の下線(したせん) ・体に巻いた帯の下側のライン(ここをしっかり締めると帯が緩みにくくなる)

帯結びと必要な小物

主要な帯のおもな帯結びには、以下のようなものがあります。

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。
主な帯結び「袋帯」➡️ [詳細] 【一般的な袋帯】二重太鼓
【振袖用】ふくら雀 / 立て矢 / 文庫 / 各種変わり結び など
主な帯結び「名古屋帯」➡️ [詳細] ・一重太鼓(お太鼓結び)/ 角出し など
主な帯結び「半幅帯」➡️ [詳細] ・文庫結び / 貝の口 / 矢の字 / カルタ結び / 各種変わり結び など

帯結びに必要な小物

帯を結ぶ際は、帯の種類や結び方に合わせて以下の小物を使用します。

帯揚げと帯締め

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
基本の道具 ・帯板(おびいた):帯のシワを防ぐ
袋帯や名古屋帯などに必要なもの ・帯揚げ(おびあげ):帯枕を包む布
・帯締め(おびじめ):帯結びを固定する紐

💡「半幅帯」では好みや必要に応じて使用

お太鼓結び・二重太鼓・振袖向きの帯結びに必要 ・帯枕(おびまくら):お太鼓の山(立体感)を作る
※「角出し」を結ぶ場合は帯枕を使わないか、角出し用の低い枕等を使用します。
好みで用いる ・帯留め(おびどめ):帯締めに通して使う飾り

  • 💡「半幅帯」の帯揚げ&帯締めは任意
  • 半幅帯は帯揚げや帯締めを使わなくても結べますが、アクセントとしてコーディネートに取り入れたり、形を安定させたりするために使用することもあります。
  • ➡️ 半幅帯(詳しくはこちら)

まとめ

※解釈には例外や個人差もありますので、ひとつの目安としてご覧ください。また、お肌がデリケートな方は事前に素材情報をご確認の上、ご自身の判断にてご検討ください。
帯の種類と格 ・袋帯(格:高め / 礼装向き)
・洒落袋帯 / 京袋帯(格:礼装用袋帯より下)
・名古屋帯(カジュアル〜セミフォーマル)
・半幅帯 / 兵児帯(格:低め / 主にカジュアル向き)

💡 帯の格のポイント
・着物より格下の帯を合わせない
・柄の格式や金銀の入り具合によっても格が変わる

織り帯 ・染められた糸で柄を織り出した帯
・礼装用の多くは織り帯
染め帯 ・白生地を染めて色柄をつけた帯
・どちらかというとカジュアル向き
※一部金彩等でセミフォーマル対応あり
帯の柄付け ・全通柄(帯全体に柄が入る)
・六通柄(帯の約6割に柄が入る)
・お太鼓柄(ポイント的に柄が入る)
覚えておきたい帯の各部位の名称 ・て / て先
・たれ / たれ先
・帯の上線 / 下線
主な帯結び ・二重太鼓(主に袋帯)
・一重太鼓 / 角出し(主に名古屋帯)
・文庫結び / 貝の口 / 矢の字 など(半幅帯)
帯結びに必要な小物 ・帯揚げ / 帯締め / 帯板 / 帯枕 など

着物の帯は、種類や格、織り・染め、柄付けなどによって様々な特徴があります。

まずは全体のイメージを大まかに掴んで、帯を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

免責事項(注意事項)

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    着物のルールやTPOは、流派・地域・個人の考え方によって異なる場合があります。ご紹介している内容はあくまで一つの目安(見解)としてご参照ください。
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